パエージャ&パエリア用のお米について。

お米の種類は世界で大きく分けると3種類です。
●1・インデカ種、長粒種で知られているが短粒種も多い生産量は一番多い主に中近東、東南アジアで生産されている。
 特徴香りが強く、粘り気が少なく、煮込んでも煮くずれが少ない、日本でもエスニック料理に良く使われる。

●2・ジャポニカ種、短粒種で主に日本、中国、韓国、北アメリカで主に生産されている。
 特徴日本の主食のご飯や日本酒の材料に使われる、インデカ種にくらべ、粘り気が有り、モチモチとした感触、
新米が美味しい。(インデカ種は新米よりある程度時間がたった方が香りが強く成る。)

最近の遺伝子研究でジャポニカ種からインデカ種に突然変異で別れたと解っています。
もち米はジャポニカ種の一種。

●3・ジャバニカ種、中粒種でベトナムを中心とした東南アジア、アメリカ、ブラジル、アフリカ、スペイン、イタリアなど主に生産されている、
一般的な日本の米より大粒でインデカ米とジャポニカ米の中間的な感じよりジャポニカに近い米、古くは泡盛の原料。

●日本では以上の種類の中の、ジャポニカ種ではコシヒカリ、ササニシキ、お酒用の米、家畜の餌用などを無数に作っています、
またミルキークインなど毎年沢山の米が、新たに開発されています。

●インデカ種の米も平成元年から日本でも宮崎県の方で、一時生産されていました。
CASAでもこのインデカ米でも美味しいパエリアを作っていた。
これ以前まだ日本で米の輸入が出来なかった頃は日本米に香り米を少量加えて香ばしいパエリアを作っていた。

しかし残念なことに1993年のタイ産インデカ米騒動でインデカ種の評判を悪くして生産を中止してしまいました。

この時日本政府と言うかお役人がやった事は、なんとジャポニカ種と売れ残ったインデカ種を混ぜて売ってしまった、それぞれ煮える時間も違うのに。

これは、ジャガイモと、さつまいも、は同じ芋だから一緒に混ぜて売ってしまえ、と言う考えと同じ。
こんな事がまかり通うてしまったから恐ろしい。
(中国粥などでは煮くずれやすい日本米と似崩れないインデカ米を混ぜて作る料理もある。)

石原慎太郎的に言えば、木っ端役人が考えそうな事。

●この時期に知った事だが、CASAの近くのお米屋さん、趣味でフラメンコギターをやっているのだが、
何時も売れ残ったインデカ米と日本米の混ざった米をスズメに与えていた。
なんとスズメは日本米だけ食べて、インデカ米は食べ残したそうな。
もっともタイのスズメはこの反対かもしれないが。

スペインの米も不味い、名前がSOS(発音はソス)なんてのが有名ブランドまで有る。
日本人なら遭難してSOSを出し食いもんが何も無くなった時でも食わないかも。
特にご飯にした時は食べる気はしない。

そんな分けで実はスペインのパエリアも日本のスズメも食わぬほど不味いものが多いのだ。

此れがパエリアのタイトルのスズメも食わぬパエリアである。
(決してインデカ米とかスペイン米などの米だけの問題ではないが。)

●日本でも最近エスニック料理用にサニークインなどの長粒種が新たに開発されていますが、
一般に出回る前に消えていきます。
CASAのパエリアには長粒種ではジャスミン米(香米)が使われてます。
しかし長粒種で一番の問題は、お米屋さんが長粒種用の精米機を持っていない事にある。
(通常の米用の精米機では割れてしまう。)

●スペインのお米。
スペインの米にも色々種類が有りますが(外国からの輸入米も有ります。)中粒種ジャバニカ種ですが日本と同じジャポニカ種も有ります。
長くスペインで暮している日本人はジャポニカ種を探してご飯を炊いている人もいます。

スペインでは米はご飯の材料ではなく単なる食材の野菜です、

日本では米は精米したその日か翌日には売りっ切ってしまいますが、
スペインでは精米後数ヶ月もスーパーに並んでいます、もともと乾燥してる土地柄ですから、
米も信じられないほど乾燥してしまいます。

私がスペインのスーパーでお米を買いに行った時、7月にパッケージに新米と書いて売っていました。
勿論1年前のものです。

そんな訳で、日本の米とは全く別の種類と考えた方が良いと思います。

●日本米で、パエリアを作るときは。
一般的にはコシヒカリより硬質のササニシキ(古くはお寿司屋さんで人気)の方が良いでしょう、
最近のお寿司屋さんは米屋さんの話によると殆どコシヒカリだそうです、
もう少しお米にこだわってもらいたいものです。

きらら397などが手に入ればベストです、ネットで「きらら397」又は「キララ397」で
検索すれば入手出来ると思います。

ジャパニカとインデカ種を掛け合わせた「華麗米」等が発売されています。
カレー用に開発された米ですがパエリアにも遭うと思います。

なにせ数百種もあるうえ毎年新しい銘柄が誕生しています実験ベースでは1万種近く作って居るそうです。

●スペインのバレンシヤからパエージャ用のお米が何種類か輸入されています。
スペイン米アロッス・ボンバなどはインターネットで購入出来るようです。
CASAでは日本米の他に中国米、タイ米、バレンシヤ米のセニア種(ジャバニカ種)を主に使っています、

(ジャバニカ「javanica」)

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▲スペイン料理フラメンコ