スペインアンダルシアの田舎、向日葵畑の真ん中で、大の字になって見上げた夜空が凄かった、
360度雲ひとつ無い満天星空だ。

昔山登りをしていたので山の上で見る綺麗な星空は何度も見ているが、これほど綺麗な星空は見たことが無かった。
向日葵の地平線と星空がくっ付いている、自分が宇宙の中心に居るような感じで、
星の中に吸い込まれていくような錯覚になる、しばしぼーっと見つめていた。

ひまわりはスペイン語でgirasol(ヒラソル)だが意味は日本語と全く同じ「太陽をまわる」です、
外国では「サンフラワー、ゾンネ、ブルーメ、ジラソーネ、ソレイユ」などと呼ばれているが、
共通しているのは、燃えるような太陽と明るさを表現している事だ。北アメリカ原産のキク科の一年草だが、
コロンブスがアメリカ大陸を発見した後スペイン人によって、
ヨーロッパ中に広まったそうな。これがアンダルシアの燃えるような太陽とひまわりの出会いなのだ。
写真でも分かるように花は全部太陽の方向を向いている。

画家のゴッホが13枚もの向日葵を描いたのは、
灼熱の太陽の下で咲き誇る向日葵の生命力に魅せられたのかも知れない。

向日葵にも色々種類があって、ゴッホが画いた物には花びらが長く細く曲がっている観賞用の種類だ、
ゴッホの時代には既に観賞用のヒマワリが作られていた事になるが、
それだけヨーロッパの人たちに向日葵が親しまれていた事の証拠でもあるわけだ。
ゴッホが描いた観賞用の向日葵はスペインではお目にかかれなかったが日本では最近見かける。

今では黄色以外の色も開発されているようです。

バックの建物が無いと北海道の向日葵畑と見間違えてしまう、
なだらかな丘に延々として続く向日葵、此のひまわりを見たさだけでスペインに行く日本人もいるほどだ。
抜けるような空の青さと向日葵のコントラス一度見といて損はないはず。

スペインの向日葵は日本の一般的なロシア向日葵よりは背が低いのだ、
スペイン人に日本の向日葵は二階にまで届くよと言ったら信じてもらえなかった。
スペインでは主に食用油用に栽培されているが、(安いバルなどでオリーブ油の代わりによく使われている)
実はピパと呼ばれ塩水を振って焼いた物がよく食べられている、

CASAでもピパを出しているが、スペイン人が来るとあっという間に殻の山になる、
此れを「カラムーチョ」と呼んでいる。つぼみや花びらも茹でた後マリネに出来る。

クラシックギター アメリアの遺言 作曲 F・Tarrga 演奏 畑中洋一


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